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surpriseの受動態と能動態の使い方と無生物主語【TOEIC 800点突破の知識】

2020-08-21ご自身の語学習得に関して,英語学習に関して800,TOEIC,文法


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英語を勉強していると、単語の使い方が日本語と大きく違い、理解に時間がかかる単語や熟語があります。

以前より英語の文法をマニアックな観点でいくつか解説してきており、TOEIC 800点を意識した知識のまとめとして、こちらのTOEIC 800点レベルを目指すための記事でまとめております。本記事ではそんな理解にかかる単語のひとつとしてsurpriseを取り上げます。

surpriseは英語の勉強において割りと初期に出てきます。最初は受動態として登場し形容詞化した使い方を学びますが、能動態の動詞として使うこともできます。また、surpriseは無生物主語を取ることもある、のように言われることもあります。

一方で日本語には「うらやましい」という単語があります。実はこの「うらやましい」はsurpriseと使い方が似ているんです。今回はそんなマニアックな観点からsurpriseの受動態、能動態の使い方を解説します。

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1. surpriseの意味

surpriseの意味は「驚かせる」です。ですが、初めに習うのはこの意味ではなく、surprisedと過去分詞になった「驚く」の意味です。

英語の例文としては
I was surprised at the news. 「そのニュースに驚いた」
のように習います。受動態になっていますね。surpriseの元々の意味は「驚かせる」ですので、これが受動態になることで「驚かされた」となるのです。これはシンプルに言うと「驚く」ということです。

初めてsurprisedを習ったとき、品詞についてはあまり先生から細かく言われることはなかったのではないでしょうか。surprisedはsurpriseの過去分詞なので、英語の習いたての時期は品詞の断定が難しいからです。

しかし、これはれっきとした形容詞でありsurprisedを辞書で調べると形容詞と書いています。そのため、他の形容詞であるtallやsmartなどと全く同じ使い方ができます。

例) He is very tall. 「彼はとても背が高い」
  She was very smart. 「彼女はとても賢かった」
  My sister was very surprised. 「妹はとても驚いた」

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2. 動詞の過去分詞と形容詞の過去分詞の違い

上の例文の3番目について少し違和感を感じたのであれば、それは鋭い感覚です。

普通、過去分詞であればveryで修飾せず、muchで修飾するからです。例えば
My life was influenced much by his advice. 「僕の人生は彼の助言に大きく影響を受けた」
のようになります。

このとき、
My life was very influenced by his advice.
とはならないわけです。

この違いを理解するには、
very → 動詞を修飾できない
much → 動詞を修飾できる
というルールで覚えるのがよいです。

influencedは形容詞ではなくただの過去分詞ですので、was influencedの二語が文の動詞と見なされ、文全体としては S + V です。そのため、動詞を修飾できないveryは使うことができないのです。(influencedは形容詞として辞書に載っていないです。)

一方で
My sister was very surprised.
ではsurprisedは形容詞ですので、文全体は S + V + C です。veryは形容詞を修飾しますので、この文ではveryが適切です。

My sister was surprised much.
でもネイティブに通じるとは思います。この場合は意味が少々変わり、「妹はとても驚いた」というよりも「妹が驚かされた」ことに焦点が当たるんじゃないかと思います。

これが動詞としての過去分詞と形容詞としての過去分詞の違いです。

ここまでが受動態としての使い方です。

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3. 能動態のsurprise

surpriseは能動態としての使い方もあります。上でも少し触れましたが「驚かせる」の意味です。

例えば
His bravity surprised us. 「彼の勇敢さに僕たちは驚いた」
のような使い方でsurpriseの能動態が見られます。

直訳は「彼の勇敢さは僕たちを驚かせた」です。日本語で敢えてこういう言い方をすることもありますが、このままだといかにも英語を日本語訳したような感じが残ってしまいます。「彼の勇敢さに僕たちは驚いた」のように訳すと自然になりますね。

この文における主語はhis bravity(彼の勇敢さ)で、これは無生物主語と呼ばれることがあります。その名前の通り、生物ではないものが主語になった場合にこのように呼ばれます。

このとき、He surprised us. と言うこともできるのですが、surpriseを能動態で使うときは主語が驚くべきことであったことを強調するので、His bravityのように具体的な行為にするのが通常です。結果として無生物主語になるのです。英語はこの無生物主語が違和感無く使えるのが特徴です。

日本語でも無生物主語にしても意味は通じます。しかし先程の「彼の勇敢さは僕たちを驚かせた」より「僕たち」を主語にして「驚いた」とする方が自然です。

また、His bravity was surprising. のように、能動表現をing形にすることもできます。このときの訳は「彼の勇敢さは驚くべきものであった」となり、surprisingは形容詞になります。

surprisingは辞書に形容詞として載っていますので、veryを使って修飾をすることもできます。

His bravity was very surprising.

能動態ではこのように使うことができます。

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4. 「うらやましい」って無生物主語で使ってない?

さて、この無生物主語ですが日本語でも無意識のうちに英語と同様の使い方をしています。「うらやましい」の使い方がそれに当たります。

彼がうらやましい。
あの子がうらやましい。
のような使い方をします。この文が使われるシチュエーションを考えてみると、
(野球で) 彼 (の強肩) がうらやましい。
であったり
(バレーボールで) あの子 (の背) がうらやましい。
が考えられます。

彼やあの子の具体的な何かが私をうらやましく思わせるわけですね。

surpriseでも、彼やあの子の具体的な何かが私を驚かせる、わけですから実は使い方がほとんど同じです。

surpriseという動詞がsurprisingで形容詞化したように、「うらやましい」という日本語の形容詞も「うらやましくさせる」という動詞が形容詞化したものと考えれば、無生物主語やsurpriseも覚えやすくなりませんか?

このように、日本語でも無生物主語を無意識で使っているのです。日本語は主語を省略できるので、無生物主語が省略されていることも多いのですが。

余談ですが、日本語のうらやましいと同じように使える単語が韓国語にもあり、부러워요.と言ったりします。

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5. まとめ

いかがでしたでしょうか?
surpriseの受動態と能動態の使い方を解説し、無生物主語についても触れてみました。

また、日本語の「うらやましい」でも同様の使い方をしていることをご説明しました。

なんともマニアックな理解の仕方になりますが、本記事で触れたように考えれば少し覚えやすくなるのではないでしょうか。その他、TOEIC 800点を超えるために必要な知識ということで、マニアックな視点で文法解説をした記事へのリンクをご紹介します。お時間のあるときにのぞいてみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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