コングリッシュの特徴と法則 ~TOEIC 970&TOPIK 6級取得者が解説~

語学学習の興味が湧く記事多言語学習,発音,英語,韓国語

コングリッシュって聞いたことはありますか?イングリッシュ(English:英語)の後半6文字とコリアン(Korean:韓国語)の前半2文字を合わせた造語です(KONGLISH)。

wikipediaにもあるくらいの言葉で、韓国人が使う英語を指します。コングリッシュを聞くと、うまいなぁ~と思うところも、不自然だなぁ~、と思うところもあります。

そこで当記事ではTOEIC 970点と韓国語能力試験(TOPIK) 6級を取得したこのブログ運営者が、コングリッシュの特徴や法則をお伝えします。当記事を読むと、コングリッシュってどんなものか、なんでそうなるかがわかります。

韓国人の英語を聞き取れない!なんて経験のある方や、これから韓国へ旅行や出張される方に参考になります!

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コングリッシュの特徴

冒頭でお伝えしましたが、コングリッシュは韓国人が使う英語です。韓国人なまりの英語ということですね。日本人がコングリッシュを聞くと、うまいな、と思うこともあるし、不自然だな、と思うこともあります。

そのあたりに関連し、英語と韓国語の発音の違いや韓国人の英語はうまいのか、などについて下記でまとめています。ご参考に見てみてください!

韓国語と英語の発音についていろいろ考えています!

さて、このブログの運営者はこれまで韓国語と英語を勉強してきたのですが(参考:プロフィール)、コングリッシュの特徴としては以下のようなものがあります。

  • 短かく凝縮された感じがする
  • 「ア」の発音が少ない
  • 「ウ」で終わる単語の発音が強い気がする

これらの特徴はなぜ起こるのでしょうか?

答えとしてはコングリッシュの法則があるからで、明確に説明できたりします!韓国へ旅行や出張に行かれる方、覚えておくとよいかもしれませんよ(笑)

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コングリッシュの法則

続いてコングリッシュの法則をお伝えしていきます。これからご説明していく法則のせいで上に挙げたような4つの特徴ができてしまうんです。

まず、「短かく凝縮された感じがする」のはどんな法則からか見てみましょう。

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コングリッシュの特徴①短かく凝縮された感じ

日本人がコングリッシュを聞いて短かく凝縮された印象を受けるのは次の2つの法則からです。

法則1 小さい「つ」の使い方が日本語や英語と違う

韓国人が話す英語は小さい「つ」がない場合があります。小さい「つ」とはもちろん
っ ← これです。
韓国語には小さい「つ」に当たる発音はあるにはあるのですが、使い方が英語や日本語と異なります。

韓国語で小さい「つ」にあたる発音は濃音と呼ばれます。濃音とは「ㄲ」「ㄸ」「ㅃ」「ㅆ」「ㅉ」のことを指します※1が、それぞれ「か行」「た行」「ぱ行」「さ行」「じゃ行」の前に、すこーし小さい「つ」があるような発音になるんです。例えば「ㄲ」であれば「ッカ」「ッキ」「ック」「ッケ」「ッコ」に近い発音です。

ではここで英単語の「check」を見てみましょう。チェックと読みますね。お、「ック」がありますね。なので韓国語では「ㄲ」が出てきそう、と予想できます。

では詳細に説明していきます。

日本では「check」がほぼ日本語化して「チェック」で通じます。同様に韓国でも「check」が韓国語化しており、使われることが多いです。なので小さい「つ」を含んだ発音の「ㄲ」を使うかと思いきや、韓国語では「체크」と書きます。「ㄲ」が出てきません。読み方は「チェク」です。ここで使われている1文字目「체」も2文字目「크」も激音※1と呼ばれるものてす。

韓国語では外来語を表すとき、濃音より激音を採用する、という法則があります。なのでcheckのような小さい「つ」を含む英単語は、「つ」が抜かれたような発音になりがちなんです。結果として短く凝縮された印象を受けます。「チェック」が「チェク」になるわけですからね。

※1 濃音や激音については下記で詳しくご説明しています

濃音と激音についてわかります!

法則2 伸ばし棒が無い

コングリッシュの法則の2つ目です。韓国人が話す英語からは伸ばし棒が感じられない場合があります。なぜかというと韓国語の単語には音を伸ばすという概念がないからです。

韓国語では驚いたときや感激したときに出す「ア~」みたいな音の場合は伸ばすこともありますが、1つの単語として伸ばし棒を含むものは無いんです。

例えば「member」を考えてみましょう。

これ、読み方は日本語では「メンバー」ですね。韓国語では「멤버」と書き「メムボ」と読みます。memberの最後にはrがあるので、舌を巻いた伸ばし棒っぽい発音になるのですが、韓国語では単語で伸ばし棒を含む、という法則がないのでメンバーとは言えずメムボになってしまうんです。

これも短く凝縮された感じを受ける原因です。

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コングリッシュの特徴②「ア」の発音が少ない

コングリッシュの特徴の2つ目にいきましょう。2つ目は「ア」の発音が少ない、でした。

これにも明確な法則があります。

法則3 「A(æ)」の発音が「エ」、「or/er」の発音が「オ」

コングリッシュでは、アとエの中間の発音であるA(æ)が、ㅐ(エ)の音になります。また、er、orの発音がㅓ(オ)となります。日本語ではそれぞれの発音が「ア」、「アー」と表記されます。コングリッシュではこれがエ、オになってしまうので、結果としてアの発音が少ない、と日本人は感じます。

例としてalbumを考えてみましょう。CDのアルバムのことです。

1文字目のaの発音としては普通にaの発音をする英語圏の人と、æの発音の人がいます。韓国語ではこれを「앨범」と書き、「エルボム」と発音します。なので韓国人がalbumを発音するときにはこの特徴がそのまま出てしまいます。これによってアが減ってしまいます。

さきほど出てきたmemberもいい例です。韓国語では「멤버」と書き「メムボ」という発音でした。member後半2文字はerです。日本人にとってはアーと発音するのでメンバーという音に慣れていますが、韓国語ではオなのでメムボになり、コングリッシュでもメムボになってしまうわけです。ここでもアの発音が減っていますね。

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コングリッシュの特徴③「ウ」で終わる単語の発音が強い気がする

続いてのコングリッシュの特徴は「ウ」で終わる単語の発音が強い印象を受ける、というものです。これにも法則があります。

法則4 「ck」や「t」で終わる単語の発音が口を横に広げて発音する「ウ」

英語の単語には「ck」や「t」で終わる単語が結構多くあります。これって日本語では「ク」、「トゥ」に対応しますが、結構弱く発音します。でも韓国語では強めに発音する、というか「ウ」が全面に出た発音になります。

例を挙げてみます。さきほど出てきた「check」もckで終わっていますね。また、ショッピングカートのカート「cart」(tで終わっている)も考えてみましょう。

check → 체크(チェク)でしたね。cartは카트と書き「カトゥ」と発音します(ここでも伸ばし棒が消えていることに気づきましたか?)。

ここでckとtにあたる部分の韓国語を見てみると
ck → 크
t → 트
です。韓国語は読めん!という方も少しお付き合いください(笑)

この「크」と「트」の共通点として、文字の下に横線が入っているのがわかると思います。実はこれ、口を横に広げて「ウ」と発音することを表す母音です。かなりモロに「ウ」と言います。

checkのckやcartのtは空気を抜くくらいの感じで「ク」「トゥ」と発音するのですが、韓国語ではモロに「」「トゥ」と発音するので、コングリッシュでもそれが出てしまうことが多くあります。結果として「ウ」で終わる単語の発音が強い気がするんです。

まとめ

コングリッシュの特徴と法則をご紹介しました。まとめますと

※切れている場合は横にスクロールできます。

コングリッシュの特徴と法則のまとめ
コングリッシュの特徴コングリッシュの法則
短かく凝縮された感じがする小さい「つ」の使い方が日本語や英語と違うcheck → 「체크(チェク)」
伸ばし棒が無いmember → 「엠버(メムボ)」
「ア」の発音が少ない「A(æ)」の発音が「エ」
「or/er」の発音が「オ」
album → 「앨범(エルボム)」
「ウ」で終わる単語の発音が強い気がする「ck」や「t」で終わる単語の発音が
口を横に広げて発音する「ウ」
cart → 「카트(カトゥ)」

日本人の英語に個人差があるように、韓国人の英語の発音も個人差があります。でも多くの人がコングリッシュです。もちろん英語圏への留学経験のある人はきれいに発音します。

韓国人の英語を聞いたとき、コングリッシュであれば当記事の内容を思い出していただくと聞き取りがしやすくなるはずです。

このように、英語と韓国語がわかるといろいろと言語について考えるようになり、楽しいです。下記で多言語学習のメリットやおもしろさをまとめています。

多言語学習のメリットやおもしろさをまとめています!

また、韓国へ旅行や出張される予定のある方は下記の記事も参考になります!

韓国旅行や韓国出張に行くときに読んでみてください!

さいごまでお読みいただきありがとうございました!

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