TOEICのスコアと英語レベルの目安

2019-06-01ご自身の語学習得に関して,外国語試験関連,英語の試験,英語学習に関してTOEIC,レベル,英語

現在は就職活動や会社での昇進、大学院進学時の英語の試験免除等でTOEICが活用されています。外国語の勉強は一度点数が上がると楽しくなって語学学習がやめられなくなり、小職のように趣味と化します。

一方でみなさん、TOEICのスコアから自分がどのレベルにいるか目安を知りたいと思ったことはありませんか?そこで小職の実体験を用いてTOEICスコアから英語の運用レベルの目安を考えてみます。ちなみにTOEIC、TOEFL、英検のスコア換算に関してもこちらのTOEIC/TOEFL/英検の点数換算で記事にしておりますのでご参照ください。

また、仕事で統計学を使ったりしますので、統計学を用いてTOEICスコアを偏差値に換算し、英語レベルの目安を大学入試に当てはめて考えてみたいと思います。

もしTOEICやTOEFL、韓国語の試験など外国語の試験で点数が上がらなくて悩んでいる方はこちらの外国語の試験の点数が上がらないときに読む記事も合わせてご覧ください。

         

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1. TOEICの各スコアの英語レベルの目安を小職の実体験から考え​る

TOEICについては多くの方がご存知かと思います。TOEICって何?という方はこちらに書いておりますのでご覧いただければと思います。

本記事ではTOEICの各スコアがどのくらいの英語運用力を持っているのかについて小職の実体験から考えてみます。

1-1. TOEIC 300点台のレベル

TOEICは最低点10点、最高点990点の試験ですが点数が100点以下って取れるのでしょうか。回答は3択or4択なので、適当に答えても正答率は25%を越えるわけです。そういった背景と、小職は友達が多い方ではないことからTOEIC 300点未満の人を見たことがありません。

そもそもTOEICを受験するということは英語に少なからず関心がある方ですから、英語の知識を持っている方が多いはずです。そのため正答率25%を越える方が大半なのではないかと思います。

ですのでTOEIC 300点台の人のレベルから考えてみたいと思います。

知り合いにTOEIC 315点の方がいます。その方は英語に一切興味が無い方ですが、会社の方針で仕方なく一回受けたとのことです。

その人にTOEICの英文はどれくらい理解できたか聞いたことがありますが、「全然わかんない。リーディングなんて短文の穴埋めしか読む気にならない。」と言っていたことを覚えています。その方は大学を出ておられますが、おそらく中学中盤くらいまでの英語の知識以外は忘れてしまっていると思います。

想像になりますが、現在完了形の形は知っているものの何を表しているの?といったように、日本語には無い概念の理解ができていない状態と思われます。ゆえに「英語を見たり聞いたりすることを本気で拒絶するレベル」がTOEIC 300点台の印象です。

まだ英語学習の習慣が無く中学英語を忘れている層であることから、初級の参考書もしくは中学の時の英語の教科書を理解しながら英語の勉強習慣をつけていけば400点台にあがると思います。

1-2. TOEIC 400点台のレベル

先輩にTOEIC 480点の方がいます。

この方は旧帝国大を出られた方で単語の本を勉強されています。「転職活動をするときでもTOEICの点数が高ければ有利になると思うから」とのことです。

理系の開発職についている方で、外国の論文を読むこともあるそうなので、「自分の専門の内容であれば英語で書かれていても理解できるレベル」がTOEIC 400点台と思います。また、英語圏の方が視察に来た時などは英語で対応するそうです。

この方、いつも単語の本を勉強されているんですがよく苦痛じゃないな、と思います。「単語の勉強 → 長文の勉強 → 少しわかるようになってて楽しい」というのが外国語習得の醍醐味ですからね。

1-3. TOEIC 500点台のレベル

職場にTOEIC 500点台中盤の方がいます(詳細な点数は不明)。その方は日本語のマニュアルがないソフトを使っています。わからないことがあるとき「マニュアルで自分で調べないといけないから大変だわぁ」と言っておられます。

書いてあることがわからないときは小職に聞いてくることもあります。その場合、彼の専門のことではなくパソコンの用語であったり小職の専門分野のことであったり、といったことが多いです。この方は全く英語に興味が無く辞書を引くことはしていなさそうです。もしかしたらブラウザ上で単語の意味を調べているかもしれませんが。

また、学生の時にTOEIC 530~540点だった友達がいます。もう10年以上前の点数ですが。

その人は英語に興味があるものの進んで勉強をするタイプではなく、学内にいる外人と話して運用能力を鍛えている人でした。今では長い海外駐在を経て英語の運用能力は小職とは桁違いになっています。TOEICは小職の方が高いですが。

ここから判断すると「辞書が無くても専門分野を理解でき、仲が良い外人とのコミュニケーションは問題ないレベル」がTOEIC 500点台だと言えそうです。

1-4. TOEIC 700点台のレベル

すみません、友達が少なくTOEIC 600点台の知り合いがいませんでした。先にここで700点台を考えてから500点と700点の間として600点台を考える、ということで記事を進めていきます。

職場にTOEIC 770点の方がいます。この方は学生の頃に1年間アメリカに留学されていた方です。

現在40代の方ですが英語の論文やレポートを読んだり書いたりしていたので、英語の運用能力は今でも衰えていません。コミュニケーション能力が高いので外国人が来るときは進んで話しかけているようです。

社内で目立ちやすい存在ですので英語関連の案件は彼に行きますが、彼が書類等を作成後こっそり最終チェックを小職に依頼してきます。彼は全く別の部署ですが、ジュースをおごってもらえるし(小学生かっ)、リーディング力&文法力維持のためということもあり、こっそり引き受け上司にばれないようにしながら細かくチェックしています。

文法的なミスは数回に一回程度のレベルです。日本語で書いてもちょっと文章がおかしいときもありますよね?あれに近い感じです。

以上のことから「分野にとらわれず幅広い英語の理解力を備えていて数回に一回程度ミスをするレベル」がTOEIC 700点台だと言えます。

1-5. TOEIC 600点台のレベル

さて、知り合いがいないので飛ばしたTOEIC 600点台です。

TOEIC 500点台は「辞書が無くても専門分野を理解でき、仲が良い外人とのコミュニケーションは問題ないレベル」でした。
TOEIC 700点台は「分野にとらわれず幅広い英語の理解力を備えていて数回に一回程度ミスをするレベル」でした。

600点台はその中間と考えられます。

したがって、「自分が詳しい分野及びその周辺分野は辞書が無くても理解でき、ちょこちょこミスをするレベル」がTOEIC 600点台と言えそうです。

1-6. TOEIC 800点台のレベル

職場の後輩にTOEIC 800点台の人がいました。過去形です。退職してしまいました。

同じ部署でしたが物静かな人でモクモクと業務をこなしていました。あまり話さなかったので800点台前半なのか後半なのかはわかりませんでしたが、

一度英語のカタログの内容をパワーポイントにまとめる、という指令が彼に下りその時の資料を見たことがありましたがすごく内容が豊富でした。ここまで細かくまとめる必要はなかった感はありますが、それは英語が苦手な人たちへの彼の配慮だったのだと思います。

したがって、「どの分野であっても時間をかければミスなく理解ができるレベル」がTOEIC 800点台だと言えそうです。

1-7. TOEIC 900点台のレベル

こちらは小職のことを書けますので詳しく書けそうです。TOEICの証明書の有効期間は2年間ですので期限は切れていますが970点です。

TOEIC 900点台の証明書

TOEIC 900点を越えても辞書を引くことはよくありますし、理解に時間がかかるものも多くあります。ただ、TOEICの問題レベルであれば辞書なしで読むことができ、理解速度もそれなりに早いと思います。

しかし、ハリウッド映画を字幕なしで見られるかと聞かれれば答えはNoです。映画の内容を事前に長い時間をかけて予習し、使われるだろう単語を調べておいてようやく半分理解できるかできないか、といった感じです。予習が一切ない場合はほぼ理解できずに寝てしまうと思います。

そのため「TOEIC レベルはミスなく理解でき時間もあまりかからないけれども、ネイティブスピーカーには程遠いレベル」がTOEIC 900点台です(TOEIC 900点を目指す上ではTOEIC 800点を越えたら読むべき本1選!でご紹介している参考書がオススメです)。

TOEICの点数が高ければ高いほど点数と英語運用能力との差が大きくなってきます。先ほどTOEIC 500点台のところで出てきた学生時代の友人はTOEICは私より低いですが英語運用能力は小職よりはるかに上です。TOEICは英語圏に行っても予習をすれば理解できる素地がある、くらいに考えた方が良い気がします。

TOEIC 800点と900点の差についてはこちらのTOEIC 800点と900点の差でも詳しく触れております。

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2. TOEICのスコアによるレベルを大学入試のレベルに置き換えて​みる

さて、今度は別の視点からTOEICスコアによる英語レベルの目安を考えてみましょう。尺度は大学入試です。

大学入試ではよく偏差値が使われますがTOEICでも偏差値を出すことが可能です。TOEICの公式ページ上で各実施会の平均点や標準偏差が公開されています。

小職は会社で統計学を使うことがよくあるのでTOEICのスコアを偏差値に換算し、それを大学入試に置き換えてみようと思います。英語といえば文学部でしょうか。今回は各大学の文学部の偏差値をもとにレベルの目安を考えてみます。

参考にさせていただいた大学入試の偏差値はBenesseさんのBenesseマナビジョンです。
こちらが参照元です。→ https://manabi.benesse.ne.jp/ap/daigaku/search/nanido/

また、TOEICの統計データは2019年1月実施のものを参照しました。
こちらが参照元です。→ https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/data_avelist/237.html#anchor01

計算の詳細が知りたい方は本記事の後ろのこちらにつけております。

2-1. 偏差値75以上!東大京大阪大レベル

2019年3月現在、Benesseマナビジョンさんのページを参考文献として東京大学 文学部(文科三類)の偏差値を調べてみると78、また、京都大学 文学部は76、大阪大学 文学部は75でした。

また、2019年1月実施のTOEICは平均点578.4点、標準偏差は170.7点でした。この試験で偏差値75以上を取ろうとすると必要なTOEIC点数は……

1005点です。

満点は990点ですので、この実施回では偏差値75が取れないことになります。強いて言うなら東大京大阪大レベルは満点のみ、といったところでしょうか*1 *2

*1 今回は偏差値のみから判断して東大京大阪大レベルと書いています。実際の東大生のTOEIC点数は750点だとか院生対象では800点とか言われているようです。
*2 偏差値76は平均点や標準偏差が特定の条件を満たし、かつ上位0.47%以内に入らなければ出ない数値です。また、偏差値関連の計算は正規分布を前提としています。

2-2. 偏差値68以上!旧帝国大レベル

同様にBenesseマナビジョンさんのページを参考にして文学部の偏差値を調べてみたところ、
名古屋大学 文学部72
九州大学 文学部69
東北大学 文学部68
北海道大学 文学部68
でした。

2019年1月実施のTOEICで偏差値68以上を取ろうとすると必要なTOEIC点数は……

886点です。

890点越えの方は旧帝国大レベルを突破しています*3。

*3 偏差値のみから判断して旧帝国大レベルと書いています。ちなみに偏差値68は正規分布では上位3.6%以内に入っています。

2-3. 偏差値60以上!地方難関国公立大学レベル

同様にBenesseマナビジョンさんのページを参考にして文学部の偏差値を小職の独断と偏見で探ってみたところ、
千葉大学 文学部65
名古屋市立大 人文社会学部65
広島大学 文学部65
岡山大学 文学部62
信州大学 人文学部61
新潟大学 人文学部60
でした。

2019年1月実施のTOEICで偏差値60以上を取ろうとすると必要なTOEIC点数は……

749点です。

750点越えの方は地方難関国公立大学レベルを突破しています*4。

*4 偏差値のみから判断して地方難関国公立大学レベルと書いています。ちなみに偏差値60は正規分布では上位16%以内に入っています。

2-4. 偏差値55以上!国公立大学レベル

同様にBenesseマナビジョンさんのページを参考にして文学部の偏差値を調べたところ、
富山大 人文学科59
北九州市立大学 文学部57
熊本県立大 文学部57
山口大学 人文学部57
愛媛大学 法文学部55
でした。

2019年1月実施のTOEICで偏差値55以上を取ろうとすると必要なTOEIC点数は……

664点です。

665点越えの方は地方難関国公立大学レベルを突破しています*5。

*5 しつこいですが偏差値のみから判断して国公立大学レベルと書いています。ちなみに偏差値55は正規分布では上位31%以内に入っています。

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3. まとめ

いかがでしたでしょうか。

TOEICスコアから英語レベルの目安を知ることを目的にTOEIC300点台~900点台を取得されている方を例にどのくらいの英語力かを紹介しました。それによると下記のことが言えそうです。

TOEICスコアレベル
300点台英語を見たり聞いたりすることを本気で拒絶するレベル
400点台自分の専門の内容であれば英語で書かれていても理解できるレベル
500点台辞書が無くても専門分野を理解でき、仲が良い外人とのコミュニケーションは問題ないレベル
600点台自分が詳しい分野及びその周辺分野は辞書が無くても理解でき、ちょこちょこミスをするレベル
700点台分野にとらわれず幅広い英語の理解力を備えていて数回に一回程度ミスをするレベル
800点台どの分野であっても時間をかければミスなく理解ができるレベル
900点台TOEICレベルはミスなく理解でき時間もあまりかからないけれども、ネイティブスピーカーには程遠いレベル

また、BenesseさんのBenesseマナビジョンで紹介されている大学の文学部の偏差値を参考に、TOEICスコアを大学レベルに換算してみました。TOEICスコアの統計情報は2019年1月実施のものから算出しました。それによると

TOEICスコア偏差値による大学レベル換算立ち位置
990点東大京大阪大レベル上位0.47%以内
890点旧帝国大学レベル上位3.6%以内
750点地方難関国公立大学レベル上位16%以内
665点国公立大学レベル上位31%以内

前半は小職の主観も入っており、後半は正規分布を前提としているので一概には言えないのですが、TOEICのスコアと英語のレベル、ご自身の立ち位置についてイメージはつかめましたでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました!

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4. 番外編 ~平均点と標準偏差からの偏差値計算~

ここは番外編です。TOEICの統計情報から偏差値を換算した計算式をご説明します。

詳しい説明は置いておいて、偏差値というのは標準偏差を10とし、平均を50としたときの値です。偏差値を知ることでテストの点数分布が正規分布だった場合にご自身がどのあたりの位置にいるのかが統計学的にわかる、という利点があります。

TOEICの統計情報から偏差値を算出する計算式は下記です。

偏差値 = (ご自身の点数 – TOEICの平均点) / TOEICの標準偏差 + 50

このような式ですので、大学偏差値がわかればそれに必要な点数(「ご自身の点数」部分)を逆算できるわけです。

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