TOEIC 800点と900点の差
2020-08-12外国語試験関連,英語の試験TOEIC,レベル,英語
一般的にTOEIC 900点を越えるときに壁がある、と言われることがあります。これはTOEIC スコア800点と900点に大きな差がある、と言っているわけですね。
でもこのブログの運営者はそう思っていません。こちらの「外国語の試験の点数が上がらないときに読む記事の5-2」で書かせていただいていますが、TOEIC 800点を越えたあとに900点を突破することはそんなに難しいことではありません。
ではTOEIC 800点と900点の人の違いはどこにあるのでしょうか?
2~3分程度で読むことができる記事ですので、TOEIC勉強の合間にでも読んでいただけますと嬉しいです。
目次(この記事の内容)
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1. TOEIC 800点の立ち位置
TOEIC 800点と900点の人の違いを考えるにあたり、TOEIC 800点は実際のところ、どのあたりにいるのか見てみましょう。
こちらの「TOEICのスコアと英語レベルの目安」で書かせていただいておりますが、TOEIC 800点の人は「どの分野であっても時間をかければミスなく理解ができるレベル」です。
また、TOEICは点数の統計データが公開されているので、正規分布を仮定すれば800点の人の偏差値がわかります。公式ページの各実施回の平均点と標準偏差から、2019年1月、2018年12月、2018年11月、2018年10月、2018年9月でのTOEIC 800点の偏差値を算出してみると下記のようになります。
実施回 | 平均スコア | 標準偏差 | 800点の偏差値 |
---|---|---|---|
2019年1月(237回) | 578.4 | 170.7 | 63.0 |
2018年12月(236回) | 582.8 | 168.3 | 62.9 |
2018年11月(235回) | 586.5 | 172.6 | 62.4 |
2018年10月(234回) | 599.5 | 173.7 | 61.5 |
2018年9月(233回) | 571.5 | 172.4 | 63.3 |
統計データはこちら → https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/data_avelist.html
この5回の偏差値の平均は62.6です。偏差値62.6と言いますと、正規分布では上位10.4%ほどの位置にいることになります。100人中10番目か11番目あたりということですね。
別記事にてもう少しTOEICの統計データを用いて800点付近の割合なんかをご紹介しています。ご興味のある方は下記をご覧ください!
TOEIC 800点付近の立ち位置について書いています!
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2. TOEIC 800点と900点の差は理解速度の違いだけ
ここで結論となりますが、TOEIC 800点と900点の差は、リスニング及びリーディングの理解速度の差だけです。TOEIC 800点まで来ると、TOEICで使われる単語はほぼすべて複数回見たことがある、又は聞いたことがあるものです。
ちなみにこの複数回見たことがある、というのは単語を覚えるプロセスで大事なものです。単語は習得段階が7段階あります。下記で書いておりますので、合わせて見てみてください。
単語を覚えるにあたり、知っておくべきことを書いています!
TOEIC 800点が取れていれば上の記事でご紹介している習得段階3か4にある単語が数多くあります。なのでよくわからない単語が来ても思い出すのに少し時間がかかるだけです。
そのため、リスニングでは5~6回聞けば内容はほぼ完璧に理解できるはずですし、リーディングは極端な話、150分あれば(本番は75分ですが)450点を越える下地は身に着けています。
従って、リスニングセクションであるPart1~Part4、リーディングセクションの長文問題Part6~Part7で理解スピードを速めることが近道であるわけです。
残る短文穴埋めのPart5については理解スピードは求められますが、こちらは文法力を問われることが多いです。これの対策には非常に良い参考書があり、下記でご紹介しています。
TOEIC 800点を取るための文法がわかる本を紹介しています!
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3. TOEIC 900点の立ち位置
800点と900点の違いはTOEICで使われる単語の理解スピードが違う、と書かせていただきました。それでは800点での偏差値算出と同様に、900点での偏差値を算出してみましょう。データは先ほどと同様こちらを参照させていただきました。→ https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/data_avelist.html
実施回 | 平均スコア | 標準偏差 | 900点の偏差値 |
---|---|---|---|
2019年1月(237回) | 578.4 | 170.7 | 68.8 |
2018年12月(236回) | 582.8 | 168.3 | 68.8 |
2018年11月(235回) | 586.5 | 172.6 | 68.2 |
2018年10月(234回) | 599.5 | 173.7 | 67.3 |
2018年9月(233回) | 571.5 | 172.4 | 69.1 |
この5回の偏差値の平均は68.4です。偏差値68.4と言いますと成績で上位3.3%ほどの位置にいることになります。100人中3番目か4番目ということになりますね。800点が10番目か11番目でしたから8人追い越せば900点になることになります。
どうでしょう?大した難易度ではない気がしてきませんか?
(実際には受験者が少ない時でも70,000人以上受験しますので、5000人くらい追い越さないといけないのですけど)
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4. それ以外の800点と900点の差
上記はTOEICという限られた範囲内での違いでした。
実際、英語を運用する場面では人によって話すスピードが違いますし、微妙に単語の発音が違ったりもします。映画くらいのレベルになるとTOEIC 800点であろうと900点であろうとほとんど理解することはできません。
もし映画を理解しようとするなら、映画を見る前にどんな映画であるか、どのような単語が使われそうか、その映画の時代背景といったことを入念に下調べした上で見ないと理解することはできません。
そういった意味でTOEICという検定試験外では、800点であろうと900点であろうと大した違いはなく、ネイティブとの間には非常に高い壁があるという面で一緒です。
一方でTOEICに近い感じで話がされやすい、ニュースや新聞のようなオフィシャルな文章であれば800点と900点の違いは現れてきます。900点あればニュースはそれなりに聞けるようになっていますし、自分が詳しい分野のニュースであれば8割以上わかるようになっているはずです。新聞記事であれば辞書がなくても内容はほとんど理解できていることでしょう。
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5. まとめ
小職の経験及びTOEICの統計情報から800点と900点の違いをご紹介してみました。まとめますと
- TOEIC 800点は「どの分野であっても時間をかければミスなく理解ができるレベル」
- TOEICの統計データによるとTOEIC 800点の人は偏差値62.6で上位10.4%程度の立ち位置
- TOEIC 900点の人は偏差値68.4で上位3.3%程度の立ち位置
- TOEICの難易度では 800点と900点の人の差は理解スピード
- 映画など高度な英語になると800点も900点もネイティブと比べてはるかにレベルが低いので違いはない
- ニュースや新聞記事のようなTOEICに近い文章では理解度に差が表れる
といったところではないでしょうか。
今回、TOEIC 800点と900点の差ということで記事を書きましたが、社会人におけるTOEIC 800点の評価はどうなのか、ということをこのブログの運営者の視点で書いています。合わせて読んでみてください。
会社員のTOEIC 800点の評価について書いています!
また、TOEIC 800点から900点へ上げるための勉強法としてこちらの英語のリーディング速度を大きくあげる(速読)方法やTOEIC 800点を越えたら読むべき本1選!の記事も参考になると思います。お時間があれば読んでみてください。
さて、息抜きはここまでにして英語の勉強を始めましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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