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韓国語の漢字語と固有語を意識した単語学習法

2020-06-29ご自身の語学習得に関して,韓国語学習に関して勉強方法,単語,韓国語

韓国語の『漢字語』『固有語』というのを聞いたことがありますか?漢字語と固有語がわかれば韓国語の勉強方法が大きく変わり、語彙力が大きく向上します。

とは言え、漢字語をやたらと使うと、ネイティブの韓国人には不自然に聞こえてしまう場合もあります。

当記事では漢字語と固有語に焦点をあて、韓国語の単語の勉強方法を考え、漢字語の注意点をお伝えしていきます。韓国語の勉強に少し慣れてきた方にはきっと役に立つ情報があると思います!

*本記事はすべて読むのに約8分かかります。下記緑枠の目次より読みたい箇所へお進みください。

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韓国語の漢字語って?

まずは韓国語の漢字語ってなにか、についてです。韓国語なのに漢字?と不思議に思われるかもしれませんが当記事を読んでいただければバッチリわかるようになります!単語の勉強、という意味では下記の記事の内容を知っておいていただいた方が勉強がはかどると思います。どんな風に外国語の単語が脳に定着するか書いています。

英単語を例にどんな風に単語を覚えていくか書いています!

さて、漢字語というのは、韓国語の1文字と漢字が対応している語句を言います。日本語でも漢字で表すことができるものと漢字だけでは表すことができないものがありますよね。

例えば「教育」なんかは漢字で表すことができますが、「消しゴム」は漢字だけで表すことができません。「教」は韓国語(ハングル※1)で「교(キョ)」で、「育」はハングルで「육(ユク※2)」です。

例外は多くありますが、日本語の漢字だけで表せるものは韓国語の漢字語である場合が多いです。あと、漢字語は名詞が多いです。

※1 韓国語の文字のことをハングルと呼びます。ハングルの読み方を知りたい!という方は下記の記事を見るとハングルを読むことができるようになります。

ハングル1文字とその読み方をサッと一覧で確認したい方は下記2つのリンクの上の方を、ハングルのルールから徹底的に知りたい方は下の方をご覧ください!

※2 下付きになっている読み方は弱めに読むものです。韓国語特有の読み方で、パッチムと言います。パッチムについては下記の記事で解説しております。

「教育」=「교육(キョユ)」ように日本語の漢字1文字がハングルの1文字に対応しているものが漢字語になります。漢字の音読みで構成される名詞が多いです。

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韓国語の固有語って?

漢字語に対し、韓国語の固有語とは何か解説します。

韓国語の単語の中で、漢字語でなければ固有語、という覚え方で特に問題はありません。実際は外来語(例えばフォークを表す「포크(ポクと読みます)」)もありますが、ズボラ的に考えれば固有語と考えてしまった方が日本人が韓国語を学ぶ上ではわかりやすいかと。

「포크」は外来語か、固有語か、漢字語か答えよ、なんて問題は出ないですからね。

固有語の例としては先ほどの「消しゴム」です。韓国語(ハングル)では「지우개(チウゲ)」です。

日本語で漢字で表すことができないものは間違いなく固有語です。消しゴムは漢字で表せないですしね。

他にも「ずぼん」なんかも漢字で表せないですね。ハングルでは「바지(パジ)」で、固有語です。その他、訓読みの動詞なんかも固有語であることが多いです。

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漢字語/固有語を意識した韓国語の単語勉強方法

韓国語に漢字語と固有語があるとわかれば、韓国語の単語の勉強方法が劇的に変わります。

さきほどご紹介したように、漢字の「教」はハングルで「교」でした。ここで同じ「教」を使った単語を考えてみましょう。

例として「教会」を取り上げてみます。余談ですが、韓国人はキリスト教の方が多いので教会に行く文化があります。

話を戻します。「教会」の「会」にもハングルの1文字が割り当てられており「회(フェ)」がそれに当たります。なので「教会」はハングルで「교회」と書き、読み方は「キョフェ」です。

「会」が「회(フェ)」とわかりましたね。では次は「協会」を取り上げてみましょう。「協」がわかればよさそうですね。

「協」もハングル表記があり「협(ヒョ)」で表します。と、いうことは「協会」はハングルでは「협회」となりますね。

読み方は「협(ヒョ)」+「회(フェ)」で「ヒョフェ」となりそうですが、1文字目パッチムのプとフェが連音化し、ペになります。なので「ヒョペ」と読みます。

日本語では「教会」も「協会」も「きょうかい」です。でも韓国語ではそれぞれ「キョフェ」と「ヒョペ」となり、異なる呼び方をするんですね。

このように、漢字とそれに対応するハングルを覚えることができれば、芋づる式に韓国語の語彙力を増やすことができます。

下記に漢字とハングルの対応の一例を載せておきます。これ以外にもまだまだあります。韓国語の単語の学習を進めていくと必ず漢字語の法則がわかるようになり、単語力が飛躍的にあがることでしょう!

韓国語(ハングル)と漢字対応表
韓国語
(ハングル)
対応漢字 韓国語
(ハングル)
対応漢字
刊、肝、間 度、都、道
減、感、監 長、章、場
果、科、課 災、財、再
官、管、館 正、情、静
単、団、段 制、祭、第

この一覧表を覚えておけばその組み合わせで単語を覚えられます。

では「제도(チェド)」の意味を考えてみてください。

上の表を知っている人はこう考えます。

제도?うーん、わからんなぁ。これを漢字語と見てみるか。

「제」は制、祭、第とかだな。えーと次、「도」は度、都、道とかだな。
…………組み合わせると………
制度、じゃね?

はい。제도は制度の意味です。このように、ハングルとそれに対応する漢字がわかれば意味を推測できますし、組み合わせで単語の習得方法を劇的に変えることができます!

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漢字語の注意点

ここまでで韓国語の漢字語がわかれば単語の勉強の効率がよくなることをお分かりいただけたと思います。でも漢字語での注意点もあります

漢字を当てはめても意味が通じないものがある

まず注意点1つ目です。単純に漢字をあてはめても意味が通じない、もしくはあまり言わない漢字語があります。

例えば「保存」を考えてみます。保存は漢字語で、ハングルでは「보존(ポジョン)」です。日本語で「そのエクセルファイルはCドライブに保存しました。」と言っても不自然さはありません。

しかし、これを韓国語に訳したときに、「保存しました」の部分を「보존했어요(ポジョネッソヨ)」とすると、通じはしますが、少し違和感を持たれます。

この場合、「저장(チョジャン)」を使うのが自然です。これも実は漢字語で、「貯蔵」を意味します。

と、いうことで「そのエクセルファイルはCドライブに保存しました。」は韓国語に訳す場合は「そのエクセルファイルはCドライブに貯蔵しました。」と言い換え、「저장했어요(チョジャンヘッソヨ)」と表現しましょう。

もう1つ、例をあげます。「부합(プハ)」を考えてみます。これも漢字語ですが、「符合」を意味します。日本人は意味はわかりませんね。でも韓国人には「부합」で通じます。下記のような使い方をします。

말과 행동이 부합된다.(マグワ ヘンドンイ プハテンダ)

これを漢字語で訳すと「言葉と行動が符合する」です。わかったようなわからないような感じがしませんか?

意味が明確になるように意訳すると「言葉と行動が一致する」となります。

上にあげた2つの単語(보존/부합)のように、日本人にとっては漢字語として普通の使い方でも韓国人には不自然に聞こえたり、逆に韓国人が普通に使う漢字語でも日本人にはわからないものもあったりするわけです。なかなか厄介ですね。

漢字語であっても万能ではないことは覚えておきましょう!

一見漢字語に見えて実は固有語

一見漢字語に見えて実は固有語のものがある、というのが2つ目注意点です。

漢字語は漢字1文字とハングル1文字が対応している、と説明しました。

ここで「家の中」などに出てくる「中(なか)」を見てみます。「中(なか)」はハングルで「속(ソ)」となります。漢字1文字とハングル1文字が対応していて「中=속」で漢字語だ!となりそうですが、속は固有語です。

「中」は「ちゅう」と読むときに漢字語となり「중(チュン)」で表されます。例えば「集中」は「집중(チチュン)」になります。

その他にも「옷(オッ)」が「服」、「위(ウィ)」が「上(うえ)」を表したりしますが、これらは固有語です。

ちなみに「服」は漢字語があり「복(ポク)」、「上」は「ジョウ」の読み方で使うときは漢字語として使え、「상(サン)」で表されます。

覚え方としては「音読みの場合は漢字語として使える場合が多い」というのがよいです。

2文字以上では漢字語でも1文字では意味を成さないものもある

続いては2文字以上では漢字語でも1文字では漢字語として使えないものがある、というものです。こちらも覚え方としては漢字語は音読みのときに使える、ということだったりします。どういうことかご説明しますね。

「동작하다(トンジャカダ)」を取り上げてみます。「동(トン)」は漢字語で「動」、「작(チャ)」は「作」です。なので2文字で「動作」です。さいごの「하다(ハダ)」は「する」を意味するので合わせると「動作する」の意味になります。

「動」が「동」なら「動く」を韓国語にすると「동」を使うはずだ!同じ理由で「作る」も「작」を使うはずだ!となりそうですが残念ながらそうはなりません。

「動く」はハングルで「움직이다(ウジギダ)」、「作る」は「만들다(マンドゥダ)」であり、漢字語の「동」も「작」も出てきません。

これは「動」の音読みであるドウや、「作」の音読みであるサクやサの場合は漢字語が使えるのですが、訓読みである、うご(く)、つく(る)では漢字語が使えない、という理解でよいです。このことが起こるのは、2文字では音読みで漢字語として使えるものが、1文字では訓読みになってしまう、という場合が多いです。頭の片隅にでも入れておきましょう!

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まとめ

韓国語の漢字語と固有語についてご説明しました。当記事の後半では漢字語の注意点を書きましたが、慣れてくるにつれて漢字語がわかることのメリットが大きくなっていきます。

当記事をまとめると

  • 漢字1文字とハングル1文字が対応するときは漢字語である場合が多い
  • 日本語で漢字だけで表せないものは韓国語では確実に固有語(例:消しゴム 지우개 / ずぼん 바지 など)
  • 漢字とハングルの対応を覚えれば意味を推測しやすくなるし、単語の勉強もはかどる!
  • 漢字を単純当てはめても不自然な表現になったり意味がわからないものもある(例:保存 보존→不自然 / 부합 符合→意味がわからない など)
  • 一見漢字語に見えて実は固有語のものがある(例:옷 服 / 위 上 など)
  • 2文字以上では漢字語でも1文字では意味を成さないものもある(例:동작は「動作」だが「動く」や「作る」をハングルにしても「동」や「작」は使わない)
  • 漢字の音読みの場合に漢字語として使えることが多い

そのうちわからない単語であっても見ただけで「これたぶん漢字語だな。少し考えれば意味を推測できそう」とか「これ固有語だから辞書がなきゃムリ!」とかがわかるようになっていきます。

さいごに韓国語の文法を解説した記事や韓国語の勉強方法をまとめた記事へのリンクをご紹介します。韓国語を勉強中の方にはきっと役に立つ知識や情報があると思います!

さいごまでお読みいただきありがとうございました!

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