韓国語(ハングル)の否定文の作り方

2020-06-23ご自身の語学習得に関して,韓国語学習に関して文法,韓国語

本記事では韓国語の否定文の作り方について解説していこうと思います!

当ブログではこれまでハングルの読み方、あいさつ、用言の活用(正則/不規則)などについて取り上げてきました。本記事の5. まとめにそれらのリンクをまとめております。お時間のあるときにご参照ください。

韓国語の勉強を始められた方はもちろん、中級以上の方へも復習として参考にしていただけるよう、解説のみならず、肯定形と否定形を表としてもまとめました。

*本記事はすべて読むのに約10分かかります。緑枠の目次より読みたい箇所へお進みください。

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1. 韓国語と英語から見る否定文の種類

韓国語における否定文はいくつか種類あります。多くの方が外国語の義務教育として受けてきた英語と比較すると少しわかりやすいかもしれません。下記にあげてみます。英語を懐かしみながら読み進めていただけると嬉しいです!

2. 韓国語の否定文① 가/이 아니다

まず1つ目は「SVC(be動詞+名詞)」の否定文です。

例えば下記の例文を見てみましょう。
I am not a student.
日本語訳:私は学生ではありません。

英語のbe動詞はSV(第一文型)かSVC(第二文型)しか取れないんですよね。覚えていますか?上の例文では、「I」はS(Subject 主語)、「am not」はV(Verb 動詞)、「a student」はC(Complement 補語)で第二文型ということになります。

第二文型では、SVCの「C」の部分は名詞か形容詞のどちらかになります。この例文のように、「C」に名詞が来たときの否定文を韓国語で書くと少し特殊な形を取ります。

この「私は学生ではありません。」を韓国語にすると……
저는 학생이 아닙니다.
となります。

この「◯◯이 아니다」というのが基本形になります((◯◯の最後にパッチム※がなければ가 아니다))。※パッチムについてはこちらのハングル(韓国語)のパッチム一覧の記事をご覧ください。

少し語尾をアレンジした別の活用形もご紹介しておくと……
「私は学生ではなく」→ 저는 학생이 아니고(第一語基※)
「私は学生ではないので」→ 저는 학생이 아니니까(第二語基※)
「私は学生ではありませんでした」→ 저는 학생이 아니었어요.(第三語基※)
※아니다の活用や第一語基等については下記の記事をご覧ください。아니다は活用表の⑧に載っております。

その他、SVC(be動詞+名詞)の否定文の例をあげると、
They were not the chairs we used 10 years ago.
「それらは僕たちが10年前に使った椅子ではありませんでした」
のようなものです。韓国語にしますと
그들은 우리가 10년전에 쓴 의자가 아니었습니다.

このように、英語で「be動詞+名詞」にあたる否定文を韓国語にすると、「~이(가) 아니다」となります。

まとめると、

SVC(be動詞+名詞)の肯定文SVC(be動詞+名詞)の否定文
英語I am a student.I am not a student.
韓国語저는 학생이다.저는 학생이 아닙니다.
日本語私は学生です。私は学生ではありません。

となります。※表の左右が切れている場合は横にスクロールできます

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3. 韓国語の否定文② 없다

次は「There are(were)」の否定文と「can」の否定文です。こちらも少々特殊な形をとり、「없다」を使った表現になります。

例えば下記のような文です。
There are no camels in Japan.
日本語訳:日本にはラクダはいない

日本でも動物園にはラクダがいるので、厳密にはこんなことを言うことはないかもしれません。野生のラクダは本当にいないでしょうけれども。

ここで言いたいことは「~はいない」という文を作りたいときは「없다」を使って下記のような否定文を作る、ということです。
일번에는 낙타가 없다.(下称体※)
※下称体についてはTOPIK(韓国語能力試験)で重要なので下記で詳しく解説しています。

韓国語の下称体(한다体/ハンダ体)がわかります!

また、下記のような文も「없다」を使います。
I cannot speak Korean.
日本語訳:私は韓国語が話せない

韓国語で「~できない」は「수 없다 (直訳:~する手段がない)」を用います。ですのでI cannot speak Korean.を韓国語にすると…
저는 한국어를 말할 수 없습니다.
となります。
このように、「There are(were)」の否定文、「can」の否定文は「없다」を使った表現になります。

まとめると、

There are(were)の肯定文There are(were)の否定文canの肯定文canの否定文
英語There are camels in Japan.There are no camels in Japan.I can speak Korean.I cannot speak Korean.
韓国語일번에는 낙타가 있다.일번에는 낙타가 없다.저는 한국어를 말할 수 있습니다.저는 한국어를 말할 수 없습니다.
日本語日本にはラクダがいる。日本にはラクダがいない。私は韓国語を話せます。私は韓国語を話せません。

となります。※表の左右が切れている場合は横にスクロールできます

4. その他の否定文

その他の否定文はどうでしょうか?上にあげたものは少々特殊です。「아니다」や「없다」はそれぞれ「이다」と「있다」の対義語のような位置付けで、一語で否定の意味を表すんですよね。なので肯定形と否定形で全く別の単語が使われることになるわけです。

それに対し、肯定形の単語を使いながら否定を表すものもあります。一般的に否定形というとこちらを指す場合が多いかもしれませんね。

また、否定文にも「単純に動作を否定」するものと、「動作が不可能」というものがあります。例えば「野球をしない」と「野球ができない」ですね。前者を単純否定、後者を不可能化否定と呼ぶことにすると、韓国語ではそれぞれの否定で使うべき単語があります。

  1. 前付け単純否定「안 ~」
  2. 前付け不可能化否定「못 ~」
  3. 後付け単純否定 「~지 않다」
  4. 後付け不可能化否定「~지 못하다」

順にご説明しますね。

4-1. 前付け単純否定「안 ~」

まずひとつ目は前付け単純否定です。「~しない」を表します。肯定形の述語部分に「안」をつけることで否定文にすることができます。

例えば
I don’t like studying English.
訳:私は英語を勉強するのが好きではありません。
のような文です。これを韓国語にすると
저는 영어 공부를 안 좋아합니다.
のようになります。

しかし、この「안 ~」の形式は使い方にやや注意点があります。
まず、会話で使われることが多いです(書き言葉で使われることもありますが、頻度は高くありません)。

また、小職が持っている、小学館の朝鮮語辞典によると、「漢字語※+하다」の動詞になっている単語の前では使うことができません。例えば공부(工夫)하다(訳:勉強する)の前で「안」を使うことはできません。なので、
I don’t study today.
「今日は勉強しません」を韓国語にするとき下記は誤りです。
× 오늘은 안 공부해요.
※漢字語については下記で詳しく解説しております。

しかし、下記の表現はOKです。
◯ 오늘은 공부 안 해요.
漢字語と하다を分け、하다の直前に안をつけて否定文にすることは間違いではないようです。

また、「漢字語+하다」であっても、漢字語の部分が一文字であれば、「안」を前につけて否定文を作る場合もあります。
◯ 안 변해요.(「변」は「変」の意味があります。)
日本語訳:変わりません。

例外が多いですね。

さらに、上記は動詞の場合でしたが、「漢字語+하다」の形容詞では「안」をつけて否定文にできるものもあります。この辺り、韓国人も意識せずに使っているのでしょうね。

このように、「안 ~」の否定文は制約が多く、慣れないうちは多用しない方が良さそうです。韓国語の勉強をはじめて間もないうちは4-3.でご紹介する「~지 않다」を使う方が無難と言えますね。

まとめると、

肯定文(動詞に漢字語無し)単純否定(動詞に漢字語無し)肯定文(動詞に漢字語有り)単純否定(動詞に漢字語有り)
英語I like studying English.I don’t like studying English.I study today.I don’t study today.
韓国語저는 영어 공부를 좋아합니다.저는 영어 공부를 안 좋아합니다.오늘은 공부합니다.否定文にできないと思うのが無難
(오늘은 공부 안 해요.は可)
日本語私は英語を勉強するのが好きです。私は英語を勉強するのが好きではありません。今日は勉強します今日は勉強しません

となります。※表の左右が切れている場合は横にスクロールできます

4-2. 前付け不可能化否定「못 ~」

続いて前付け不可能化否定です。「~できない」を表します。「안 ~」と同様、肯定形の述語部分の前に「못」をつけることで否定文にすることができます。

例えば
I cannnot go there today.
日本語訳:今日はそこに行けません。
を韓国語にすると、
저는 오늘 거기에는 못 갈 것입니다.
となります。

「못 ~」も「안 ~」のように、会話で使われる方が多く、「漢字語+하다」の直前では使わないのが通常です。ですので、
I cannot study today.
日本語訳:今日は勉強できません。

오늘은 못 공부합니다.とは言わず、오늘은 공부 못 합니다.となります。

こちらもややこしい制約がありますので、4-4.でご紹介する「~지 못하다」の方を使う方が無難です。

まとめると、

肯定文(動詞に漢字語無し)単純否定(動詞に漢字語無し)肯定文(動詞に漢字語有り)単純否定(動詞に漢字語有り)
英語I go there today.I cannot go there today.I study today.I cannot study today.
韓国語저는 오늘 거기에 갈 것입니다.저는 오늘 거기에는 못 갈 것입니다.오늘은 공부합니다.否定文にできないと思うのが無難
(오늘은 공부 못 합니다.は可)
日本語今日そこに行きます。今日はそこに行けません。今日は勉強します。今日は勉強できません。

となります。※表の左右が切れている場合は横にスクロールできます

4-3. 後付け単純否定 「~지 않다」

この形は肯定の述語の後ろに付ける単純否定です。「~しない」を表します。「~지 않다」は第一語基の活用語尾ですので、動詞や形容詞の語幹につければOKです。

ですので、例えば
I don’t like studying English.
を後付け単純否定の形で否定文にすると
저는 영어 공부를 좋아하지 않습니다.
となります。

この「~지 않다」は制約がなく、どんなときでも使えます。「안 ~」は「漢字語+하다」、例えば「공부하다」を直接否定できませんでしたが、「공부하지 않다」のようにあらゆる動詞/形容詞の語幹に付けるだけで否定文にすることができます。

こちらの方が間違いを犯しずらくて安全なのでオススメです。

I don’t study today.
日本語訳:今日は勉強しません
を韓国語にすると、
오늘은 공부하지 않습니다.
となります。

まとめると、

肯定文(動詞に漢字語無し)単純否定(動詞に漢字語無し)肯定文(動詞に漢字語有り)単純否定(動詞に漢字語有り)
英語I like studying English.I don’t like studying English.I study today.I don’t study today.
韓国語저는 영어 공부를 좋아합니다.저는 영어 공부를 좋아하지 않습니다.오늘은 공부합니다.오늘은 공부하지 않습니다.
日本語私は英語を勉強するのが好きです。私は英語を勉強するのが好きではありません。今日は勉強します今日は勉強しません

となります。※表の左右が切れている場合は横にスクロールできます

4-4. 後付け不可能化否定 「~지 못하다」

この形は肯定の述語の後ろに付ける不可能化否定です。「~できない」を表します。「~지 못하다」も第一語基の活用語尾ですので、動詞や形容詞の語幹につければOKです。

「~지 않다」のように制約無くいつでも使えますので、不可能を表す否定文を作りたいときはオススメです。4-2.で取り上げた例文を「~지 못하다」で書くと

I cannnot go there today.
日本語訳:今日はそこに行けません。

저는 오늘 거기에는 가지 못할 것입니다.
となり、
I cannot study today.
日本語訳:今日は勉強できません。

오늘은 공부하지 못합니다.
となります。

まとめると、

肯定文(動詞に漢字語無し)単純否定(動詞に漢字語無し)肯定文(動詞に漢字語有り)単純否定(動詞に漢字語有り)
英語I go there today.I cannot go there today.I study today.I cannot study today.
韓国語저는 오늘 거기에 갈 것입니다.저는 오늘 거기에는 가지 못할 것입니다.오늘은 공부합니다.오늘은 공부하지 못합니다.
日本語今日そこに行きます。今日はそこに行けません。今日は勉強します。今日は勉強できません。

となります。※表の左右が切れている場合は横にスクロールできます

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5. まとめ

韓国語の否定文の作り方について取り上げました。「안 ~」と「못 ~」は使い方に制約がありますので、「~지 않다」や「~지 못하다」を使った方が無難と言えます。

また、上記を見ていただくとわかる通り韓国語では不可能化否定は二種類あり、「없다」を使って「~ 수 없다」とする方法と「~지 못하다」とする方法があります。若干のニュアンスの違いはあると思いますが、基本的にどちらを使っても文法的には間違いではありません。

文法について理解が進んでいくと、語学試験の受験を検討しましょう!韓国語の試験にはTOPIK(韓国語能力試験)とハングル能力検定(ハン検)があります。ハン検は問題文が日本語ですのでとっつきやすいかもしれません。ハン検に関しては下記で解説しています。

さいごに韓国語を勉強中の方へ、勉強の仕方を含めて役に立つ情報がある記事へのリンクをご紹介します。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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